ずーっと前ですが、常駐先のエンドユーザーからこんなことを聞かれました。
データベースのプロパティに表示される「ODSバージョン」ってデータベースによって違うんだけど、何なの?Domino のバージョンをアップグレードする担当者にはおなじみのODSですが、エンドユーザーにとってはあまり気にすることも無いだろうし、そもそもデータベースのプロパティを見るエンドユーザーなんて存在しないだろうと高をくくっていたこともあって、少々説明に困ってしまいました。
そんなことがあり、少しまとめたものがあったのですが、V10も出ているので加筆修正したものを今回「のの会」でお話させていただきました。
以下、補足します。
案外、クライアント側のODSバージョンは放っておかれがちです。ODS 20 のNSFファイルをアップグレードして Notes の起動が早くなったという Panagenda社の事例(スライド中に事例へのリンクあり)を読み、私のローカル環境にも ODS20 のデータベースがあったことから、それらをアップグレードした結果、確かに早くなったことを実感できました。
また、8.5.1 以降のバージョンでは、Domino で DAOS を有効にしている場合、クライアント側の ODS もアップグレードすると「DAOS オブジェクトコピーの最適化」が機能して添付ファイルの転送にメリットがあるとのこと。※こちらは未検証です
ODSをアップグレードする理由として、古いバージョンによる「不具合を解消するため」といった後ろ向きな理由も中にはあるでしょう。けれど、文書や設計の圧縮といった新機能を有効にすることで I/O 性能が向上することによるパフォーマンスアップが体感できると思います。
なお、ODSアップグレードにはデータベースの圧縮が伴います。デスクトップポリシーを使うなどしてクライアントの notes.ini ファイルへ NSF_UpgradeODS=1 を追加する場合、圧縮中のデータベースをユーザーが使えないため、注意が必要です。
最後に、実際にアップグレードする場合は、最悪のケースを想定して事前にバックアップを取っておくなどしましょう。
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