2021/04/01

[HCL Domino V12 Beta 3] Restore タスク

前回は Backup タスクを起動して自動作成された dominobackup.nsf を簡単に確認したあと、実際にバックアップを実行してみました。


今回はバックアップしたものをキチンとリストアできるのか見てみます。


リストアと言うと、ユーザーの誤操作で削除されたメールデータベースを元の場所に戻す、といったようにデータベース(.NSFファイル)そのものを戻す場合と、データベースから削除された文書を戻す場合の2つのパターンがあるように思います(削除してしまった添付ファイルを戻すのは後者に含まれるかな)。


今回は削除したデータベースを元の場所に復元できるかを試してみます。


Notes のワークスペースから削除するデータベース(ここでは「HCL Domino Administrator 11.0.1  Help」(help\help11_admin.nsf))のアイコンを右クリックして「Application - Delete」をクリックして、確認画面が表示されるので[はい]をクリックします。

データディレクトリの help フォルダから help11_admin.nsf が無くなりました。

dominobackup.nsf を開いて、ナビゲーションメニューから Database Inventory をクリックします。するとバックアップされているファイルの一覧が表示されます。
リストアしたいファイル(help\help11_admin.nsf)をこの一覧から選択します。そして、ビューの上部にある [Restore] ボタンをクリックします。


すると Restore Job 文書が開きました(下図)。リストで選択したデータベースが Path name: に入っています。

Path name: の直下に Restore path: という項目がありますが、ここには初期値として "restore" と入っていました。この "restore" というのは、Global settings 文書で Default restore folder: に指定したフォルダ名です。"restore" としておくと、データディレクトリ内に restore というフォルダが作成され、その中にデータベースがリストアされます。今回は元の場所、つまりデータディレクトリ内のhelpフォルダにリストアしたいので、Restore path: の値を削除しています。

Selected backup: という項目では、どのバックアップにあるデータベースから復元するのかをバックアップ日時のリストから選択します。

今回は Restore path と Selected backup の2項目だけ変更して、フォーム上部にある [Submit Restore]ボタンをクリックしました。

するとビューに戻ります(ここでナビゲーションメニューが表示されないことは報告しようっと)。Submit した Job が Pending となっていることがわかります。

Pending がある状態で、ビュー上部にある [Run Restore Server Cmd] ボタンをクリックします。すると Restore task started とメッセージが表示されました。

ここでコンソールを確認すると、たしかに  load restore  コマンドが実行されていました。

この restore タスクは、backup タスクと同様に実行が終了するとタスクが終了するタイプのもので、常駐はしません。※ -g オプションを付けて実行すると常駐するようですがベータ3ではまだヘルプに登場していません

さて コンソールには Database restored と表示されました。
dominobackup.nsf のビューに戻ってみると、Pending だった Job が Restored に変わっていました。

キチンとリストアされたのでしょうか。

エクスプローラで見ると、データディレクトリの help フォルダには help11_admin.nsf がリストアされていました。素晴らしいですね!

ここまでリストアの流れを見てきました。

リストアの肝は Restore Job 文書です。
今回は削除されたnsfを戻す、という単純なパターンを試したので変更した項目は2つだけでしたが、Restore Job 文書には多くのオプションが存在します。

リストアしたデータベースから文書だけコピーペーストして元のデータベースへ戻したい場合などに、複製しないようにリストアするデータベースのレプリカIDを元のデータベースと変えたい場合がありますが、Restore Job 文書には Change replica ID: というチェックボックスが用意されています。
他には、リストアするデータベースのタイトルを変えるための項目や、エージェントを無効化するための項目も用意されています。

これらのオプションがキチンと動作するかどうかはこれから試していきたいと思います。


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